古本 フリマ 散歩


by souslecieldetokyo
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

今週の古本



 泣く子も黙る「五十嵐書店」で、高級古本3冊、
 通りがかりの別々の古本屋で100円本3冊。


 五十嵐書店へは入るつもり無かったのに、時間埋めのため入ったところ、衝撃的に格好いい植草甚一の姿写真が表紙の「いつも夢中になったり飽きてしまったり」を手にとってしまう。
 いろんな雑誌にいろいろ書いたのが一冊にまとまっており、中身もNY、本、ジャズ、映画、最後は池波論とあって、買わないわけにいかなくなる。1800円。部屋に飾る。 
 
 その他物色していたら、文庫のところで「アルハンブラ物語」というのがあって、ちょうど澁澤のでも森芙莉のでも読んで行きたくなってしまっていた所だったので、手に取る。300円。ムーア人の赤い城とあるが、私には青のイメージのが強い。
 江国香織もどこかで、行った時にハーレムの一員の気分で見学したが、たしか17歳以下のみでないと一員になれなかったとかで夢儚くも破れたり、などと書いていた。
 スペインは、建築もファッションも映画も、堀田善衛など文人の書くものも、ちょっと面白い。

 芸能のところでは、矢野誠一「落語手帳」500円。
 事典風になってはいるが、名だたる名人の芸談やら、安鶴・江国滋・榎本滋民等、豪華落語通の鑑賞やら、読み応え十分。
 ずっと知りたかった志ん生の「黄金餅」のあくび和尚のへんてこお経「金魚~金魚~、三い金魚、」が載っていて声を上げたくなる気分。黄金餅なんて、ブラックかつ残忍な噺なのに、それが面白おかしく笑える噺になっているのは、志ん生の力量以外の何者でもない。
 今、この噺をやる噺家がいるだろうか???

 
 後はいつもの通り、外に出ている木箱100円古本。
 「新 明日のおべんとう」婦人之友社 はあまりにも表紙のアルミのお弁当(きんぴら、紅鮭、芋、ピーマン、白飯に梅干)がザ・昭和で美味しそうだったので。マトンからしソース焼き、気に入る。

 「MON PREMIEL LAROUSSE  en couleurs」大判の絵本のような、子供向けのラルース。とにかく表紙が可愛い。緑の草原で子供が二人この本を広げている絵。200円とあったのに100円だった。背表紙がずいぶん擦れていて、四隅も丸くなって、状態が悪かったからかしらん?

 「SWING JOURNAL 2003年8月号」チェット・ベイカー特集。彼の人生について始めて読んだ。多くのジャズメンはこのように薬と死と背中合わせで、貧困の成せる業なのか、ジャズが成せる業なのか…。。。
かつての名物ライター、大橋巨泉についてのアーカイブスも面白かった。司会者業の前の、知らない時代が載っていたし、ちょうど矢川澄子の特集の中で、パイプカットした彼は偉いと称えられてもしていたので。

 
 先日買ったユリイカ「森芙莉特集」面白くって暇を見ては“虫食い読み”している。文芸別冊、ユリイカの特集本等は、この“虫食い読み”が出来るのが大好きだ。写真もいろいろ載っているし。
 
 パッパの愛したお芙莉は、かつては丸髷のよく似合うふんわかしたお嬢様だったが、どうして晩年あんなにも老女的風貌になってしまったのか??先日の澁澤回顧展で見た写真に、鼠男みたいな人が居る、と思ったら森芙莉だった。いくら写真ノイローゼとはいえ、少女時代とは別人みたい。
 森島章人という人の文章に彼女と矢川澄子の死が繋がっていたことが書いてあって、おやっと思う。二日間自然に委ねられた死顔は、矢川澄子にとって「ごりっぱ」であったという。それが彼女が孤独と向き合うとき、影のごとく影響したのではというのが彼の考察。
 それから室生犀星という存在。森芙莉の文章を読んで作家として浮かび上がってくるのは、室生犀星と永井荷風だし、矢川もそうした評論を残している。芙莉にとって、あくまでもパッパはパッパでしか在り得ないのが面白い。
 
 彼女の本、4冊しか持っていないので、残りを集めようと思い立つ。
[PR]
by souslecieldetokyo | 2008-06-21 00:50 | 古本