古本 フリマ 散歩


by souslecieldetokyo
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先週の“のみの市”散歩、寺山二本立て、昨日の下北古本。

 いつかの往来座でこの小さなわら半紙色の告知カードを手にして、わくわく気分で出掛けていった、目白の“のみの市”。
 教会の敷地でアマチュア・ジャズの演奏の中の雰囲気は素敵だったが、出品は付近のお店屋さんがメインでちょっとがっかりした。昭和初期の骨董、古着物などもあったが私の望むのみの市値段ではなく手が出ない。また、値切れる雰囲気でもなかった。
 
 仕方なし?入り口付近の古本屋で「キッズのための50のガーデニング」400円、ズデネック・ミレルの絵本「もぐらくん、おはよう」300円(何故か共に新品)を買う。
 ガーデニングの本を兼ねがね欲しいと思っていたものの、今まで気に入るものが無く買えないでいたが、これは分かりやすい上にオールカラーで、しかも「まめなまめもやし」や「ふるぐつフラワー」など、絵本みたく素敵な言葉が載っかっていて良い本。
 「もぐらくん」はチビへのお土産に。のみの市には興味なし、とその日の散歩を断られ、二人はぶーんでお出かけしてしまったので。

 ぶらぶらと歩き、池袋の中本で初“蒙古たんめん”。辛いは辛かったけれど、野菜の甘みもあって、普通に食べ切る。しかしその後一日中、胃がほてった。


 次の日は夜のみ、近所の2本立て映画館へ寺山作品を観に。
 
 早稲田の幻のレンタルビデオ屋で借り損ねていただけに、見損なっては大変と思って出掛けたのだが、ストーリーが無い上に、当時の学生の気分だけが満載の映像に途中で飽きる(「書を捨てよ町に出よう」)。
 サッカー部のシャワー室でのワンシーン、胸糞が悪くなる。処女性=娼婦性(マリアとマグダラのマリアの理論)を成立させるためとはいえ、実際によく聞くニュースだし、大嫌いな事件だ。
 
 「田園に死す」の方は、恐山の巫女や自伝的風土、家出を繰り返す自伝的物語もあってちょっとは面白く見られたが、それでも過去と現在が倒錯してくると、また夢の概念が加わってくると、つまらなくなってしまった。八千草薫が隣の家の奥さん役で出ていた。
 また、「書を捨てよ」の方には最後ちょろっと、美輪明宏が出ていて、その風呂場の壁に三島の写真が逆さになって飾られていたので、おやっと思う。


 昨日は相方の髪きりに付き合って、下北へ。
 行っている間にチビが寝たのでふらふら散策してたら知らない古本屋を見つけて嬉しくなり、入る。宝島スーパーガイド「上海・チベット」編、チビに「リアル・アニマル」というしまうまの人形(固いやつ)を共に100円で、東京人「世紀末は落語で笑え!」を500円(!)で買う。
 
 宝島のは、昔の上海や、チベット曼荼羅対談なども載っていて、面白い。目白の市でもチベットのお守りやカードを見つけて欲しかったが、もしかしていつか行くかもと思い買わないでおいた。いつ行けるだろう?
 東京人は“志ん朝が語る新・金原亭馬生”が読みたかったのだが、亡くなるちょっと前の志ん朝師匠が、「ひょっとするとなにかの気持ちの加減で、志ん生を継いでみようということになるかもしれない」と語っていて、ああもうちょっと長生きしてもらいたかったなあ、としみじみ思った。
 その他、もはや現在大御所ばかり紹介されている“小朝のこんな若手いかがですか?”や、“談志が選ぶ寄席「夢のラインナップ」”も面白かった。

 乗り継ぎで渋谷に出たので、パルコの地下でユリイカ「矢川澄子・不滅の少女」と「森茉莉特集」を買う。後者は隣にあって、表紙のコラージュがなかなかだったのでついつられて購入。
 
 矢川澄子のは、開けばそこいら中に澁澤の姿があって、澁澤の特集本からはことごとく抹殺されているものがあちこちに漂っていて、皮肉なものである。谷川雁のもとへ走っていったのは自分なのに?子供なぞ、相手がなんといったて、それこそ離縁したって、授かった時に欲しかったのであれば、産んでしまったら良かったのに?
 
 線の細い、満面の笑顔の、ボーイッシュでチャーミングなお人のようだったが、慈姑のから揚げを全部食べられてしまいベソをかくような律儀さが、絶えず彼女の足を引っ張って、100%の幸せになることを妨げていたのではないか。。。
 
 様々な人がさまざまに彼女の死を悼み、それを防げなかったことを悔いている。子供を持てなかったのは須賀敦子も同じだが、もっと「孤塁を守る」感じがして近づきがたかったと書いていたのは森まゆみであった。
 「わたしのおしゃれ哲学」にあるような「しゃれた死に方」を心がけた結果がそれだったのだとしたら、彼女の美的センスが一番の問題点だったのか?
 
  やっぱり私はどこか、おていさい屋なのかもよ。なんかどろどろしたものをさらけだすのがいやなのね。というより自分の美意識の問題で、情念よりは理知のひとでありたい、と。(対談「架空の庭のおにいちゃん」より)
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by souslecieldetokyo | 2008-06-15 12:55 | 古本